家庭で「子供に何度言ってもなおらない」
学校で「いつも私のコンプレックスについて理不尽なことを言われて腹が立つ」
職場で「部下が自分の期待どおりの行動をしない」
「何度も言っているのに、どうしてできないの」
「もう我慢できない、これ以上一緒に働けない」
蓄積された怒りが爆発し、相手に衝動的に攻撃的な行動をとってしまったが、その後、ひどく後悔したご経験のある方。 理想と現実のギャップに悩む、お母さま、キャリアウーマンの方、女子学生。
この記事はそんな方へ向けて書いております。
誰だって、理想の母、理想の友人、理想の上司になりたいですよね。
「人を攻撃して、傷つけ、後悔するような行動をとりたい」と思う人なんていません。
はじめまして、ワーキングマザーのRaychelと申します。
皆さんと一緒に心理学を学び、「日常の悩みや不安を解決していけたら…」
そんな思いからこのブログを始めました。
目次 ・アンガーマネジメントとは? ・anger(アンガー):怒りの正体は? ・どうやって怒りをコントロールするの? ・怒りの感情を予防する方法は? ・まとめ:Raychel’s suggestion
アンガーマネジメントとは?
円滑な人間関係を築くために、怒りをコントロールする心理療法プログラムです。
アメリカでは1970年代から、心理教育として浸透し、現代社会の変化を背景として、
家庭、学校、職場での、ソーシャルスキルとして、ニーズが高まっています。
anger(アンガー) : 怒りの正体は?
人は無意識に自分を傷つけないようにそのエネルギーを外へ向けるため、
人間は本能的に攻撃欲求を持つという。
精神分析学の創始者ジークムント・フロイトは、
ノイローゼになる根本的な原因は次の2つと提唱しました。
リビドー:「性の欲動」、本能的な人々をいろいろな行動に促すエネルギー タナトス:「死の欲動」、人間の精神生活にある無意識的な自己破壊、自我保存欲動
フロイトの考え方から、心理学では、人々をいろいろな行動に促すエネルギー(リビドー)は、本来適切な欲求や感情であるが、他人が適切に反応してくれないと、不快な状態や外界の危険から避けるために、攻撃性や支配感情(タナトス)が顕在化するとしている。
Raychel’s study
怒りは、無意識に自分を守るための本能的な感情だったんですね。相手への期待や要望が大きければ大きいほど、その怒りの攻撃力も大きくなってしまいますね。。。 怒りが自己防衛本能であるならば、それが起きたときにコントロールする方法を、身に着けた方がいいですね。
どうやって怒りをコントロールするの?
①6秒我慢する
怒りの感情は6秒でピークを越えられるので、心の中で6秒数えて冷静さを取り戻す。
②怒った理由を言葉にする
怒りの理由を言葉に置き換えることで「自分は何に怒りを覚えたのか」を理解します。
③論理的に説明する
怒った理由を相手に伝えるために言葉を選び、相手が理解できるように説明します。
①~③は怒りの感情を消すのではなく、伝えるために行うもの。
繰り返して練習することで、瞬間的に感情を爆発させることなく、コントロールできるようになる。
Raychel’s study
怒りの感情は本能的なものなので、個人差があり、起きてしまうことは致し方ないけれど、起きたときの対処方を身につけておけば、相手に攻撃的にならずにすみますね。 ここで重要なのは、 1.相手に怒りをぶつけないこと 2.相手に怒りの理由を伝えて、根本的な改善策を冷静に話し合うこと きちんと根本的な改善策を話し合わなければ、 根本原因が残ったままになり、怒りの感情はしばらくして再発してしまいます。
怒りの感情を予防する方法は?
心理学では、浄化行動をカタルシスと呼びます。フロイト先生が採用した言葉です。
間接的な方法を含めいろいろな形でカタルシスを得ることで、人間の攻撃欲求は浄化され、ストレスが解消されて心のバランスがとれ、イライラをしずめる効果があるといわれています。
カタルシスの例:2つのカタルシスに分類できます。
①健全なカタルシス
ゲームやスポーツをする。
格闘技を観戦、格闘マンガを読む。
感動してなみだを流す。お笑い番組を見る。
運動をする。お酒を飲む。カラオケをする。動物をかわいがる。
②悪質なカタルシス
暴言をはく。陰で悪口を言う。匿名でネットに書き込む。
②の悪質な方法はストレートに攻撃欲求が満たされるため、一時的に大きなカタルシスを得られるが、しかし、何度も繰り返す部分強化となりがちで、攻撃性はドンドンますばかり。
→結果、怒りから解放されることはない!負のループにはまる…
部分強化:ある行動をしたときに、時々報酬がもらえるもの。必ず報酬がもらえるものを連続強化という。強化の法則
Raychel’s suggestion
健全なカタルシスで、日ごろからストレスを発散し予防することはもちろん大切です。 でも、人間関係において、時には言いたいことはきちんと伝え、話し合うことも必要です。 状況や立場により、我慢すべき時もあります。大人ですから。 大人の女性として、スマートに怒りと付き合っていく。 パートナーや友人など、心を許しているからこそ、相手に甘えてしまい、攻撃的な態度をとっても大丈夫だろうと、感情的になり、一方的な意見を衝動的に主張してしまう。 相手が子供や部下のように、自分より弱い立場だった場合、高圧的、威圧的な態度で、怒ってしまう。 相手を傷つけると恨みが残り、根本的な解決にはなりません。 負のループにはまってしまいます。 自分の本能である “怒り” と向き合い、冷静に分析し、マネジメントする。 大切な人を傷つけない、上手に人間関係を築いていくために。。。 このブログを読んで、ご意見、ご感想など、ぜひコメントをお寄せください。 お悩み、ご相談などは、こちらまで。
もっと詳しくSTUDYしたい方はこちら(参考文献)
- フロイト精神分析学入門Ⅰ、Ⅱ 懸田克躬 訳 中公クラシックス
- S.フロイト エロス論集 中山元 編訳 ちくま学芸文庫
- マンガでわかる!対人関係の心理学 ゆうきゆう監修 株式会社西東社